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ガン予防と精力増強、一見なんの関係もないようですが、実は卵がこの二つに大きな効果があるのです。そして、この効果をもたらすのは、卵に含まれるメチオニンという成分です。
メチオニンは、含硫アミノ酸(イオウを含むアミノ酸)の一種で、動物性タンパク質食品の中では、卵に非常に多く含まれています。まず、このメチオニンが、ガン予防に大きな働きをすることについてお話ししましょう。
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人は食べた食物をエネルギーとして燃焼させて、活動したり体の働きを保っています。「燃焼させる」とは、言いかえれば「酸化」させるということです。ところが、食物をエネルギー源としてだけ燃やしてくれればよいのですが、横道にそれた酸化が起きることがあります。
これが老化を促進させたり、ガンを生じさせる原因になるのです。
食物に含まれる栄養成分にはこの酸化を打ち消してくれるものがあります。ビタミンCとビタミンEがそれです。
また、この二つ以外に「打ち消し作用」がもっと強力な物質が、体内でも作られています。それは、三種類のアミノ酸が結合したグルタチオンという物質です。少し専門的になりますが、その三種類とは、グリシン、グルタミン酸、そしてシスチンです。
さて、三種類のアミノ酸の中でも、特にこのシスチンが不足すると、グルタチオンの合成がうまくいかなくなってしまいます。ところが、万一シスチンが不足したとしても、冒頭でふれた卵に多く含まれるメチオニンをとっていれば、グルタチオンは合成されるのです。というのは、肝臓でメチオニンからシスチンが作られるからです。
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| 19世紀の末に、イギリスの合成染料工場の工員に膀胱ガンの多いことがきっかけとなって、染料や合成色素に発ガン性があることが認められるようになりました。しかし、アメリカのケンスラーという学者は、動物実験によって、メチオニンとビタミンB2とが、このような毒性のある色素による発ガンを抑えることを発見したのです。その後の研究によって、現在では、卵に多く含まれるビタミンB2が発ガン毒を解毒してしまうこと、また、既にふれたようにメチオニンがグルタチオンになって発ガンを防ぐことがわかっています。つまり、卵にはガン予防の二大成分が含まれているのです。細胞の核酸に変化を起こさせガン細胞にする酸化物を、卵をしっかり食べて壊してしまいたいものです。
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ところで、メチオニンとビタミンAが不足すると、精力が減退することもわかっています。この二つの栄養素の不足により、脳下垂体が退化し、脳下垂体から生殖器に送られる性腺刺激ホルモンが減ってしまうためです。
特に飲酒が続くと、メチオニンとビタミンAの消耗が激しくなるので注意が必要です。
卵にはビタミンAも豊富なので、お酒を飲む機会が多く、なにかと精力の衰えを感じている人は、卵を食べて活力を回復していただきたいものです。 |
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